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ウイグル:「チベット騒動」時とは異なる国際社会の反応 上海社会科学院・趙国軍研究員
新疆ウイグル自治区で5日発生した暴動は在外組織「世界ウイグル会議」のラビア・カーディル(議長)によるテロ組織がしかけた。この「分裂分子」は6月に広東省で偶然起きたウイグル族と漢族の乱闘事件を利用し、同自治区で過去最大級の厳重な事件を引き起こした。

 今回の暴動は宗教問題を主張してはいない。新疆ウイグル自治区に近接する(キルギスタンなど中央アジア)地域から入り込んだ組織も、今回は目立たなかった。もっぱらカーディルの扇動による暴動だ。

 漢族はウイグル族など55の少数民族との融和と団結を求めており、差別などはない。一人っ子政策の適用除外など少数民族はむしろ優遇されている。改革開放政策で(経済的な)格差が生まれていることが不満を生んだが、例えば(漢族の)私の四川省の両親の生活レベルよりもウイグル族の方が高い。

 昨年3月のチベット騒乱で中国を非難した国際社会だが、今回のウイグル暴動では反応が違う。今回は発生当初から内外のメディアに広く情報を公開してきた。しかもチベット騒乱の後に中国は「北京五輪」を成功させ、金融危機の発生でも世界経済に貢献した。中国は世界の中で重要な存在になってきた。

世界の平和と発展に、中国の安定はもはや欠かせない。米国のヒラリー国務長官が訪中した際も「人権問題」は大きく提起しなかった。オバマ政権にとって、北朝鮮やイランの核問題などで中国との協力が必要だ。

 暴動のリーダーは厳重に処罰しなければならない。扇動されて暴動に加わった大衆にも教訓を与える必要がある。(国外メディアなどは)武力投入というが、「鎮圧」などではなく社会秩序の維持だ。日本でも米国でも暴動を抑えるのは当然だ。新疆ウイグル自治区の安定を維持し、暴動再発を予防すべきだ。

 国外メディアは「色眼鏡」をかけて中国を見る報道をやめねければならない。歪(わい)曲(きよく)した先入観ではなく、客観的に中国の事実を報道してほしい。さもなければ事態を一段と複雑化させる。(談)


 ■ちょう・こくぐん 1970年、中国四川省生まれ。上海の復旦大学で博士号を取得。専門は新疆ウイグル自治区など東トルキスタン情勢と中央アジア周辺国との国際関係。
http://sankei.jp.msn.com/world/china/090711/chn0907110139004-n1.htm

ウイグル暴動に関わるな 人権弁護士に中国当局警告
 国際人権団体アムネスティ・インターナショナル(本部ロンドン)は10日、中国国内からの情報として、司法当局が多くの人権派弁護士に対し、雇用主の法律事務所を通じて新疆ウイグル自治区での大規模暴動関連の弁護を引き受けてはならないと「厳しい警告」を発していると批判した。

 同団体のアジア太平洋担当幹部ロジーン・ライフ氏は「弁護士への脅迫は、公正な裁判や法手続きを損ねる」と述べた。

 また、暴動を扇動した嫌疑で、中央民族大学副教授でウイグル族のイリハム・トフティ氏が8日朝から公安当局に拘束され行方不明だとした上で、当局に居場所の即時公表を要請、「平和的に自説を述べただけで拘束しないと保証する」ことを求めた。(共同)
http://sankei.jp.msn.com/world/china/090711/chn0907110135002-n1.htm

開く漢族との格差 貧困にあえぐウイグル族庶民 
暴動の発生から11日で1週間となる新疆ウイグル自治区・ウルムチ。暴動で外出を控えていた市民は10日、市内の路上に姿を見せ始めた。現地では、当局が漢族と少数民族の「民族団結」を呼びかける。しかし、ウイグル族市民の生活は相変わらず貧しく、不満はつのるばかりだ。(ウルムチ 野口東秀、写真も)

 ウイグル族が多く住むウルムチ市内の大バザール周辺。路上では、少年が靴磨きをしている。

 「お母さんが働けって言うから」。12歳のバープン君は1足1元(約14円)で靴を磨き、1日30元を稼ぐ。もうけはすべて両親に渡すという。一家の貴重な働き手のバープン君は小学校にも通っていない。

 武装警察部隊の隊列近くには果物や衣料品、中古携帯電話などが並ぶ。ポロシャツは13元、メロン一切れ1元と価格は北京の5分の1程度だ。

 「民族団結って何か分からない。ウイグル族は普通語(中国語の共通語)がまともにできないと職もないんだ」とトゥルソンさん(28)。トゥルソンさんは市東部の小さなモスク(イスラム礼拝所)の前の古ぼけたアパートに住む。両親、兄弟の子供ら6人と6畳ほどの部屋で暮らす

漢族がウイグル居住区を襲った7日。トゥルソンさんの父と兄(30)が商品のアンズをオートバイで運んでいたところ、漢族が投げた長刀が頭に命中した。兄は今も入院中だ。アンズを売っても月500元ほどだ。これに保安係の兄が稼ぐ月800元が一家の総収入。家賃300元を引けば生活は苦しい。

 石油や石炭が豊富な同自治区だが、それがウイグル族に反映され、「経済的進歩は著しい」(同自治区政府)と感じることは難しい。沿海部と比べ内陸部の少数民族居住地の経済は遅れ、漢族との経済格差は広がる一方だ。

 28年間、政府系ホテルの経理部門で働いたパシャハンさん(50)ですら暮らしはトゥルソンさん一家と違いはない。「4年間、病気で休職したため、退職後の今、政府から養老金を1円ももらっていない」とパシャハンさんは言う。長男(17)の生活費に月600元必要だが、貯金を取り崩す日々。「別居している夫は病気で生活能力がない。貯金も底をつき始めた」とため息をつく。
http://sankei.jp.msn.com/world/china/090710/chn0907102145011-n2.htm

騒乱再発警戒、金曜礼拝の中止相次ぐ ウイグル族は不満
 【ウルムチ(中国新疆(しんきょう)ウイグル自治区)=西村大輔、奥寺淳】大規模騒乱が起きた中国・ウルムチは10日、騒乱後初めての金曜礼拝の日を迎えたが、礼拝を中止するモスクが相次いだ。イスラム教徒のウイグル族が多く集まるだけに、騒乱再発を極度に警戒する当局の意向が働いているとみられる。ウイグル族の間では、神聖な宗教活動が失われたことに不満が渦巻いた。

 5日に騒乱があったウイグル族居住地区の北端にあるハンテングリ・モスク。午後2時半から予定されていた礼拝が中止となった。モスクの前で、武装警察部隊が銃や盾を構えている。同モスクの関係者は「安全が確保できないので礼拝を中止した。来週には再開できる。それまでは自宅で礼拝を続けてほしい」と苦渋の表情で語った。

 近くにいたウイグル族の20代の男性は「神聖な場所に、銃を構えた部隊が陣取っていることが許せない」。60代の男性は「金曜礼拝はイスラム教徒にとって大切な宗教行事。機会を奪われたのは悔しい」と小声で話した。

 別のモスクには、地元のイスラム教協会の「緊急通知」が張ってあり、「イスラム教徒の生命とモスクの財産の安全を保障し、テロ組織につけ込む機会を与えないため10日の礼拝を中止する」。7日に漢族に襲撃されたカシカジャマシ・モスクや、ウイグル族が多く住む地域の小さなモスクも礼拝を取りやめた。

 一方、漢族が多い市北部の六道湾モスクでは礼拝があった。直前から、警察がモスク前の通りを約1キロ通行止めにした。モスク内外で私服の当局者が警戒を続け、通常なら30分の礼拝が15分で切り上げられた。30代のウイグル族の男性は「当局が発表していない多数のウイグル族の死者に哀悼をささげた。不穏な状態が早く終わってほしい」。

市内では多くの商店や会社は再開したが、「ウイグル族は自宅待機するよう指示された」(26歳の女性)という。

 ウルムチ市政府は10日、今回の騒乱の犠牲者に1人当たり弔慰金20万元(約280万円)、葬儀費用と遺族補償費をそれぞれ1万元(約14万円)ずつ支給することを決定。一方、地元紙によると、警察当局は9日夜から10日未明にかけ、騒乱の容疑者190人を拘束した。

 ウイグル族が大半を占める都市、カシュガルでは、観光地としても有名なエイティガール・モスクで厳戒態勢の中、礼拝が行われた。地元のウイグル族男性は「脇の小さな門だけが開放され、荷物をエックス線検査して中に通された。モスクの外では、武装警察の宣伝車が『民族の団結を』と唱えていた」としらけた様子で話した。
http://www.asahi.com/international/update/0710/TKY200907100331.html

ウイグル暴動:モスクでの礼拝禁止通知 信徒の反発強まる
【ウルムチ(中国新疆ウイグル自治区)鈴木玲子】大規模暴動が起きたウルムチ市では10日、暴動後初めてイスラム教の金曜礼拝の日を迎えたが、暴動が起こったウイグル族居住区のモスク(イスラム教礼拝所)では礼拝を禁じる通知が出され、一部を除き封鎖が続いた。イスラム教徒にとって重要なモスクでの金曜礼拝が封じられ、信徒たちの反発が強まっている。

 事件後、ウイグル族居住区の多くのモスクが閉鎖された。暴動が起こった地域のモスクはこの日も閉鎖され、周辺に軍や武装警察が警備し、上空に軍のヘリが飛び交う。

 南部にある大規模なモスクも封鎖が続いた。モスク前には兵士約50人が銃を構えて警備し、カメラを向けると一斉に制止する。周辺では数百人の兵士が警戒する。モスクの指導者は「封鎖は信徒の安全のため。平穏が戻ったら再開する」と説明する。普段の金曜日は信徒約2000人が訪れるという。近くの回族のモスクも封鎖された。回族の男性は「安全のためには仕方がないが、早く再開してほしい」と口を濁す。

 一方、東部のモスクは通常通り開放され、信徒約1000人が集まった。9日には国内外のメディアツアーが組まれた当局「お墨付き」のモスク。指導者は「暴動は宗教とは関係がない。信徒に『暴動の真相』を説明する」と強調した。

 モスク封鎖は、ウイグル族が集まって、デモなどの不測の事態になる可能性を恐れたための措置と見られている。しかし、モスクでの祈りを禁じられた怒りは漢族に向けられ、事態を悪化させる可能性もある。ヤシェンジャンさん(26)は「宗教の礼拝と暴動は関係ないはずなのに、なぜ信仰を阻むのだ。漢族による嫌がらせだとしか思えない。こんなやり方は怒りを増幅させるだけだ」と憤る。

 またこの日、同自治区政府は、暴動による死者に対し1人につき弔慰金20万元(約270万円)を支払うことなどを発表した。
http://mainichi.jp/select/world/news/20090711k0000m030062000c.html



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